Vツインの素人でも判るトラクション
1990年代後半、TRX、VTR、TLが登場した頃、盛んに言われたのがVツインの不等間隔爆発によるトラクションで走りやすい、、、という話。
でも、そんなトラクションが感じられるライダーが一般的か?というと、あまり一般的ではない。
でも、自分はVツインの独特のトラクションを感じる場面があると考えている。
どんな時か?
それは、最近気付いた事だけど、週末の単車での周回コースの中で一番ベーシックな15kmコースをSV、CX、BTで走っているときに気付いた事。
このコース、最初が町内が小道、次は川沿いの速度の乗る道路を周回、そして、人通りの少ない勾配のきつい、曲がりくねった道、そして帰還という経路。一応、ローからトップ迄、全て使えるコース取りで、一周が15km程のコースだ。川沿いの道こそ、トップホールドである程度の回転数迄使える速度域となるけど、丘陵地帯に拡がる団地に向かう裏道を辿るコースは、道幅が狭く、大きく回り込んで、勾配が急なコースである。狭いUターンが続くような場面が多く、コーナーの入口、出口の標高差は結構大きいのである。
そんな道をVツインのバイクで必要なトルクを得ようと思えば、高いギアポジション、低い回転数を選ぶ訳だけど、そんな時のトラクションの感じ方は、ドドッドドッドドッドドッとトラクションを感じる。トラクションが入るとき、抜けるときが交互にやってくるのだけど、これがイイ感じなのだ。こんな道を連続的にトルクが発生するマルチエンジン、2ストロークエンジンでは走りづらい。トルクが足らないと加速しないし、トルクが掛かりすぎると、急激に回転上昇を招き安定させづらい。Vツインで加速するときは、トラクションのオンとオフの繰り返しが明確なので、オフの瞬間に次の準備が整う。その次の習慣では、少し大きめのトルクが掛かっても準備完了という感じになる。
この高いギアポジション+低いエンジン回転での脈動的なトラクションの掛かり方は実に扱いやすい。
このトラクション性能、極低回転域でのトルクの強さが必須だけど、こういう感覚で走れるには、CXがベスト。BTも一応は感じられる。しかし、SVではトラクションのオンの際の力強さが不足気味、オンオフが断続的に繰り返されても、繰り返す毎にトルクを増やして加速するという感覚にはならない。
一般の人がVツインのトラクションを感じるには、CXとかBTのような低速型エンジンの方が判りやすい。
| 固定リンク
コメント