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2017年12月 9日 (土)

デッドウエイト? Part.2

ピストバイクで上体の筋肉を使うのは、前記事のようにハンドルを押すような意識を持っているけど、ロードバイクはどうか?というと、ロードバイクの場合、ピストバイクよりもギア比は圧倒的に軽い場合が多い。こんな状態では同じ漕ぎ方が有効とは限らない。

そもそも、ロードとピストというと、フレームのジオメトリーも結構違っている。特に顕著な違いは、シート角で、角度で1°以上は違う。サドルポジションで言えば、前後方向で30mm程度は違うのである。ロードバイクの場合、前乗りではなく後乗りなのである。
ペダルの踏み方としては、踏み下ろすというよりも、或る意味、蹴り出すイメージである。極端な形としては、リカンベントのようなクランクフォワードバイクのような方向である。クランクフォワードバイクが効果的に疲れずパワーを引き出せる要因は様々あるけど、大量の筋肉をペダリングに導入出来て、ペダリングの際の力の支える腰の位置がしっかり固定されているというのが最大のメリットである。

これをロードバイクで意識させるには、ロードバイクのポジションにおいて力を支える腰をしっかり固定するということ。特に、脚の付け根の筋肉もペダリングに利用する場合、その筋肉の支点をしっかり安定させるのは駆動力をロス無く伝える上では重要なのである。身体の中の腰の位置をしっかり固定する時に有効に活用出来るのが上体、上腕の筋肉ということになる。身体の軸を固定するために、上体の筋肉をしっかり活用することで、ペダリングに伝わる力に無駄が発生しなくなるのである。
これを意識したポジションは、後乗りで身体はアップライトで、身体の軸がぶれない状態となるけど、ペダルを踏んだ時に腰が揺らがないように連動して力を入れる事が重要となる。

これを意識すると、ロードでヒルクライムをする時の登坂速度の差は思い掛けない程大きな差となったりする。斜度12%越えの登坂で、上体の筋肉を使う意識が希薄な場合で比較すると、

通常のポジションで上体をストロークさせるだけの乗り方であれば、速度は10km/hに留まるけど、ペダリングに併せて上体を固定させる動作を上体の筋肉で加える事で、速度は12~16km/h程で長時間持続可能となったりする。

上体を固定する場合、踏み込んだ力で腰の位置がぶれないように安定させるイメージであり、そのためにはハンドルを引き付ける方向で力を入れている感覚である。
上体の筋肉をしっかり使って引き付ける力が大きいように意識している時程、登坂速度が高まっているのが自覚できるのである。

ピストバイクで前乗り時の時だけでなく、ロードバイクで後乗りの際においても上体の筋肉を使うと、走行する速度が大きく変化するのである。つまり、上体の筋肉もペダリングにしっかり機能していると言える訳で、デッドウエイトか?というと、そうではないという話になる。

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