一概に何キロ!と言うのは難しい。
ヒルクライムの登坂速度なんて、斜度(勾配)次第だろう。
因みに、ヒルクライムの登坂速度というのは、疲労度が増せば低下するけど、疲労していない状態であれば無尽蔵に高める事ができるか?と言えば、そういう訳でもない。
登坂のために作用させる事が出来る出力の限界というのが身体の能力、機材を使う能力によって定まっているので、それ以上の出力は生み出す事が出来ないからだ。
持続力を高める事によって、限界、若しくは限界に近い状態を長時間維持できるのは間違い無い。
因みに、出力によって速度を高める時、力は何に抗うために費やされるか?を考えると、平地で高速になるほど、空気抵抗を破るために使う事になる。空気抵抗は速度の二乗に比例して増大するので、高速になればなる程、空気抵抗の影響が増える。なお、巡航に際しては、空気抵抗によって失われる速度低下を補う力があれば、速度は維持できるものである。
勾配が増える程、速度が低くなる。結果、空気抵抗が少なくなるけど、その分、登る仕事に必要な仕事が必要となる。速度を落とす要因は空気抵抗の他には、重力要素が増えてくる。勾配が大きくなり、速度が失われると空気抵抗は殆ど無視される状態となり、重力に抗うだけとなる。
そういう前提で考えれば、登坂時に維持可能な最大速度というのは無風平地で巡航可能な速度が最大値となる。それ以上の速度で登坂できる事は、まず有り得ない。
平地で、ある時間範囲で維持できる最高巡航速度が25km/hだとすれば、同じ時間範囲では、それ以上の速度で登坂出来ない。
勾配によって、巡航可能な速度が、どの程度失われるか?というと、厳密な計算は走りながら計算出来る程単純ではない。特に、高速で登坂出来る人程、空気抵抗の影響を加味しなければならないので簡単ではないけど、空気抵抗の影響度が低い状態ならば、ザックリと見当させる事は不可能ではない。
概算では1.4%の斜度増加が1km/hの速度低下くらい。10%の斜度だと、低下速度は7~8km/h程度、平地維持速度が25km/hだと、10%の斜度では17km/h程度が維持可能速度、団地等に見られる急斜面で12%勾配だと、15~16km/h程度が目安。
自分の場合は、大雑把な目安として、『登坂速度=25-勾配÷1.4』としている。
人に寄るけど、平地巡航速度と、低下速度と勾配の比率次第だけど、最初は平地巡航速度を20km/hとして、1%で1km/hの速度低下とすれば、『登坂速度=20-勾配』となる。10%の勾配なら速度は20-10=10km/hを目安とするとペースを安定させて長距離を走る事が出来る。この大雑把な数値を自分で決めると、長距離ライドでは結構便利である。
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