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2018年4月21日 (土)

バンディッド

スズキのバンディッド、遂に生産終了だそうだ。
バンディッドといえば、ゼファーと同時期に登場したスズキのネイキッドバイク。
個人的には、レプリカブーム後に登場したネイキッドで唯一、手抜きでない新時代のネイキッドバイクを標榜した稀有な存在だと思っている。
ゼファー、XJR、CB-SFといった車種は、デザイン的には旧来のモデルから進化していない。デザインに提案性は全く無い。また、コブラ、ウルフに端を無し、現代のエクストリーム系バイクの多くは、デザイン的にはカウル付きスーパースポーツ系モデルのカウルレスモデルであり、カウルを外した後の外装系統にデザインに、モデル固有のアイデンティティは存在せず、やはりデザインに提案性は全くないように見える。

そんな、新しい意匠の提案を放棄したようなモデルばかりが溢れる中で、バンディッドというモデルは、登場した時代におけるスタンダードなメカニズム、構造をネイキッドバイクに上手く昇華させた優れたデザインのように思える。時代の要請に合わせたハードウェアを利用しながらも、ネイキッドバイクに求められる機能性を妥協することなく満たした構成であり、出来上がったデザインも、ゼファー系のような、どこかで見た事のあるスタイルとも違うし、水冷4発ビッグネイキッド車のような、ショップ改造車を手本としたようなスタイルとも違う。何処から見てもバンディッド!って判る非常に優れたデザインのモデルのように思う。

残念ながら、市場から受け入れられにくく、結局、凡庸なGSX1400とか、イナズマのような安易なデザインにシフトして存在感が薄れてしまったのは非常に残念だが、このバンディッドというモデルは、考えてみれば登場するのが早すぎたのかも知れない。

デザインだけをみれば、最近登場したZ900RSよりも遙かに独自性をもっているように思えるし、何にも似ずに、一目でバンディッドと判るデザインは稀有なデザインだったように思う。

ただ、残念なのは、上級のGSF750/1200では、フレームをアルミからスチールに置き換えたGSX-R的な感じになったこと。その後、バンディッドという名の1200モデル等も登場したけど、やはり250/400程のデザインの纏まりは見られなかったように思う。当然、排気量なりのパフォーマンスには定評があったけど、デザインの独自性という意味では、バンディッドの250/400がベストのように思う。

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