ABS義務化
そう言えば、この10月から新型車はABSが義務化だった。継続生産車も2021年から義務化である。
業界やマスコミ等からは概ね同意を得られた論調が多く、ABS有無での比較動画等から多くのユーザーからも歓迎の声が多いようである。
因みに、原付二種ではABS必須ではなくCBSの選択の余地もあるようだ。因みにABSはアンチロックブレーキシステム、CBSはコンバインドブレーキシステム。後者はブレーキ操作すると自動的に前後輪が制動するシステム。
因みに、バイク用ABSと言えば、1980年代後半、BMWのK100シリーズに登載されたのが最初。基本的にはホイールロック直前の状態を検知してロックしたホイールのブレーキ圧を抜く事でロックを解消するシステム。通常のブレーキオイルライン内にブレーキ圧を抜く回路が入っている。このモジュールの動作は電気信号によって作動する。これが基本。
但し、1992年頃、後付けのABSが販売されていた事もある。実際に依頼されて取り付けたことがあるけど、これはブレーキ圧が一定以上高まらないようにする脱圧タンクを後付けするものだった。
さて、そんなABSだけど、確かに滑りやすい路面で車体が直立した状態では、ライダーの技量による制動差を解消し、誰でも安全に停止させるデバイスとしての価値があるのは間違いない。
しかし、実際には単車は直立状態であるということは稀。そして、パニック状態というのは、バンク中の方が多かったりするもの。実際にバンク中に前方に突然障害物が現れた時にパニックブレーキを掛けた時にどうなるのか?というのは、効果を照会する動画では見たことが無い。
更に、ロックさせて走るのが前提のようなオフロード車では、ABSというのは寧ろ走行性、操作性に悪影響を及ぼさないのか?というのも気になるところ。
個人的には直立状態のウェット路面では効果を認めるけど、それ以外はABSが必ずしも正義という風には現状では思えない。
ABSの優位性は、色んな所で照会されているけど、その内容から判断すると、ABSの作動条件としては、直立状態限定、前輪限定で作動する程度の方が良いというか、道理に適っているような気がしてならない。
自身からすれば、電子デバイスが増加するという面では、出来ればパスしたい装備というのが今の認識である。
電子デバイスの実装が進み、ABSでブレーキは掛けるだけでOK、IMUやTCSでアクセルは好きなだけ開けてOK、オートシフター、BTLで変速はレバーを動かすだけでOK、、、、、後は単車が上手い具合に勝手にやってくれるよ、、、、これって、何か違うような気がする。
単車が四輪とは違う美点、、、、それは、操作の自由度が高く、乗り手に委ねられる部分が多い事、、、そう思うと、特に感じる事だ。
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