新型カタナ、再チェック
気になるバイク故に、じっくり見てみる。
カタナというネーミングに敬意を払い、カタナとして見てみる。
タンクは確かに初代カタナをイメージしている。カウルも一生懸命近付けようとしている。しかし、現代のGSX-S1000をベースにしているので、車体自体がショートで腰高なフォルム自体は変わっていない。初代の低くて長いイメージとは懸け離れている。
それから、現代のツインスパーフレームの車体をベースにしているので横幅が広い。この幅広のタンクと繋げるためのフロントカウルも、横から見る限りはカタナしているけど、真正面からみると、CB1300のボルドールのような印象が強い。カタナという名称に相応しい尖った形状とは異なる気がする。
ライダーが跨った状態も鋭利な刃物に沿って伏せ姿勢が似合う初代カタナと違い、パイプアップハンドルでアップライトな乗車姿勢となるのも大きく異なる点。
スイングアームマウントのフェンダー、ナンバーステー等は今時のバイクっぽい。格好悪くないと思うけど、カタナという細身で長い車体を表現する上では、短いシートで後がカットされている印象が強く、カタナというよりも短刀、ナイフというデザインイメージを受ける。真正面から見た幅の広さを考慮すると、刃物で言えば、カンナのようなイメージが強い。昔、1100をカタナ、650を小刀、それより小さいのを薙刀、ナイフとか言ったり、S3カタナをパカタナなんて言っていたけど、今度のもカタナというより別称が生まれそう。
機能的には不満は在る筈もないけど、この排気量でタンク容量が12Lというのは少なすぎる気がする。実質航続距離は100kmチョイなんて事にもなりそう。200km以上の給油スパンは恐くて出来ない感じにも見える。
ネオレトロバイクということでZ900RSのライバルという意見もあるけど、Z900RSの客層とは重ならないような気もする。
ただ、先入観を取っ払って純粋に新型モデルとして見ると、これはこれで悪くない。今時のSSベースのネイキッドモデル、エクストリーム系とか、モンスター系とか、どんな名前が正解か知らないけど、こういうカテゴリーで、灯火類をフレームマウント化したデザインは、機能的にも優れるしデザインも悪くない。このアップハンドルと併せてみれば、案外ジムカーナ等では俊敏なのかもしれない。黒フレームにシルバー外装よりも、フレームをオレンジ塗装、車体をマットブラックに仕上げて獰猛な感じにすれば面白そうな印象。
今時のMT-07/09、Z900/Z1000、CB1000Rといったモデルと較べればカウル周りの違いがオリジナリティになり、純粋に新世代ネイキッドバイクとしてみれば格好良い。
と言う訳で、個人的には、このモデルはカタナを名乗らない方が良いような、そんな印象。敢えてカタナを名乗らずに、GSX1000Sで良いような、そんな思いが強い。
個人的にはスズキの2019年モデルではSV650系のフロントブレーキキャリパーが型押しからトキコの対向4ピストンキャリパーに変わった事の方が注目だと思う。
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