アップライトペダリングとの共存フィッティング
ヒルクライム用のロードバイクは、日帰り中距離サイクリング用ロードバイクで、基本的な走行エリアとしては県内山間部走行を想定している。
ドライブトレーンは貧脚用である。フロントはコンパクトクランク50-34T、カセットはジュニアカセット16-27T構成。フレームは530mm、サドルトップ-BBセンターは685mm仕様で、ピストより10mmショートで始めてみた。ハンドルはNITTOのM153STIである。これに、PROFILEDESIGNのAEROLITEのDHバーをマウントしている。
このDHバーはアームレストと先端のバーをL字型のベースに取り付ける構造となっている。先端はバーの差し込み量で長さが調整出来る構造で、アームレストはL字の水平部分を左右にスライド固定出来る構造となっている。
このベースバーの水平部分のエンドに、エクステンションバーを追加してバーテープを巻いている。エクステンションバーによるベースバーエンドの延長分は50mm程である。
ドロップハンドルの水平部を基準とすれば、エクステンションバーは手前に40~50mm、上に40~50mmの位置でドロップバーと平行よりも僅かにエンドが前方に傾いた状態で取り付いている。
通常、ブレーキレバーホルダーのグリップ部を握ってサドルの後ろよりに座って骨盤を立ててペダリングしても脚の裏側~体幹を使ったペダリングが可能だけど、上体を更に立ててペダリングを行えば、上腕筋、胸筋に力が加わるのが判る。イメージとしてはボートのオールを漕ぐような感覚である。上体がアップライトになる分、ペダリングの踏み出す方向が下向きから、やや前方方向に変化する。蹴り出しの感覚としては筋トレマシンのレッグプレス的な漕ぎ方である。脚の使う筋肉としては、先の後乗りよりも更に裏側の筋肉と体幹を使っているのが実感出来る。これに上体の筋肉を付け加える事で、同じ斜度であってもカセットのギアポジションを一つ重たい方にシフト出来る。その上で、脚で踏むタイミングに併せて上体の筋肉を活用すると、まるで電動アシスト自転車の一漕ぎ目のように股下の自転車が前方に突き進んでいく感覚である。
アップライトペダリングでは、サドルの後ろに座って動力を大きく伝える点が少し早まっているけど、動力を抜けるのも少し早まっている。結果、脚を抜く時には前乗り時程足首は伸びていない。その分、サドルを下げた方が違和感が少ない感じである。ただ、前乗りのDHポジションを取った時は、今度は逆にサドルハイトが不足しているような感じ。
そこで、本来の使い方でネガが残るのは嫌ということで、サドルハイトを元に戻し、今度はサドルトリムを変更。サドルの先端で10~15mm程度上がるようにサドルにトリムを付けてみた。
すると、前乗り時で脚の具合は程良く、アップライト後ろ乗り時でも丁度良い感じである。
サドルというのは乗る位置を変える事で高さを少し変えたいけど、高さを変えるには突き出しだけでなく、サドルトリムも含めて調整する事が出来るので有り難い。
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