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2019年5月10日 (金)

優先、非優先

道路で事故を抑えるルールが交通ルール。交通ルールでは複数の車両の出会いにおける調整も重要で基本的な役割。信号とか停止線とか、そういうのは優先順位を与える事で出会い頭の事故を解消する役割も持っている。

信号なら青信号側が進行可能、赤信号側に停車義務がある。信号の無い交差点においては停止線の有無で進行時における一時停止義務が決まる。

全ての優先関係が信号で明示されれば、恐らく多くの事故やトラブルは解消されるけど、優先関係が明示されているのは信号機くらい。

殆どが、その場に遭遇した当事者が判断する仕組みである。

ただ、その判断すべき状況を理解していない人、或いは、状況を無視する人、無知な人があまりにも多い。無知な人の場合、威圧的な性格のためか、相手を押しのけるような人も少なくない。この無知、無視、無理解、、、、これが昨今の悲惨な交通事故であったり、煽り運転を多く引き起こしている原因になっているように思う。

信号以外の優先関係なら、一時停止義務が判りやすいモノだけど、これさえも守らない人が多いのが実状だ。

一時停止義務というのは、『止まれ』の警告標識が在れば停止線で確実に停止して安全確認するというのが規則だけど、現実は80%以上が守っていない。この一時停止義務に関して言えば、非常に判りやすい義務だけど、それさえ守れないなのが現状である。

それ故に、より判りにくい優先・非優先の判断となると、殆どが守られていない。

割と判りやすい優先順位としては、直進・右左折では、優先順は直進→左折→右折の順番。これは守られる事が多いけど、稀に、大きなミニバン、二世代前のシャコタン高級車では無視して突っ込む人も居る。

忘れ去られやすい信号機の無い、同じ様な道幅の公差路における優先・非優先と言えば、基本は左方優先である。つまり、自車の左側車両が優先だから左側から車が来れば自車は譲るのが基本である。それでも、徐行状態を見ると豪快に突っ込んで通過する車両も少なくない。

認識されていない場面といえば、勾配のある狭小路の離合。これ、基本は上り優先で、下り側は、上り車両が居れば、離合困難な場所に突っ込む前に上り車両が通過する迄待つというのが大原則だけど、これが守られているのを見たことがない。威圧的な車に乗っている人は、敢えて真ん中を高速で突っ込んで、対向車を押しのけるような運転が多い。

四輪と自転車なら自転車保護が基本だけど、四輪が自転車に幅寄せという場面も少なくない。

こういう状況が、事故やトラブルを引き起こす原因といえる。

ネット等のコメントでは、そういう場面でも威圧的な車、ルール無視の車と関わるのを無視して、仮に優先立場にあっても引き下がってスルーするのが一番という論調が殆どである。

確かにそうだけど、個人的には、ホントにそれで良いのか?という気がする。

皆が無法者に遭遇したら、無法者をのさばらせて見て見ぬフリ、、、、、これでは、無法者の意識を助長させるだけのようにも思う。本来なら、そういう無法モノをしっかり取り締まるのであれば、そういう理屈も成り立つけど、警察も忙しいのだろう。その場限りで事故に到らなければ、無法者の無法運転は放置プレーしているのが現状。そういう現状が、無法者の無法運転を更に加速させている。無法運転の度が過ぎれば、運転行為を舐めて掛かる、、、、運転行為に真剣さが失われていく。これが、集中力の無い運転を蔓延させている大きな原因と言えよう。

スマホ操作のながら運転、携帯通話運転、運転しながらの化粧や髭剃り、膝組の有り得ない姿勢での運転、脇見運転、、、、こういう運転は運転に対する真剣さが欠如した精神の持ち主の運転である。こういう運転者が、上述した運転時に遭遇する他人との会合時における優先・非優先を判断した運転が出来るか?というと、殆ど無理だろう。周りを見てない配慮足らずの運転である。自分中心で自分勝手な運転に始終しているのが現実だろう。

道交法における重要な他人との調整の役割における優先・非優先関係の理解の欠如というのは、運転に対する真剣さの欠如。この欠如が集中力を欠いた『ながら運転』蔓延の土壌となっていると言っても過言ではない。昨今の運転操作の自動化というのは、運転を機械任せに出来るような状況を作り出しているが、その状況が運転に対する真剣さを更に失わせているといって過言ではないのである。

こういう交通社会の中で、現状は80%以上が無知・無法運転状態となっているといって過言ではない。そして、そういう危険運転者と遭遇すれば、大人しく事故回避優先でスルーすれば良いというのが、事故等を特集で意見する識者の意見。

煽り運転が話題になっているけど、煽り運転と呼ばれる行為の中の一定割合は、そういう無知・無法運転に対する怒りの要素が含まれているだろう。

高速道路で車間距離を詰められた、急な幅寄せを受けたというのは、その前後関係迄調べれば、恐らくはダラダラと追い越し車線を走る車に原因があったり、制限速度を大幅に下回る速度で渋滞を作り出したり、信号停止事にリスタートが緩慢な運転であったり、そういう運転が原因の場合が多いだろう。実際、長距離ドライブに出掛けると、集中力を欠いた運転で周りにストレスを与えるような運転というのは少なくないのである。そういう運転に私的制裁で怒りをぶつけるドライバーも存在しているのだ。煽り運転と呼ばれる部分を切り出すのではなく、その前後を考えれば、煽られる側にも問題がある場合が殆どだろう。

個人的には、煽り運転は良くないけど、煽られの原因を作る運転も褒められたモノではない。そういう運転に対して一言言いたくなるのが人の常だろう。また、威圧的な運転に対して、優先側であってもトラブル回避と言う事で、常に引き下がる運転というのも、その場に直面した時に、そう引き下がれるか?とも確証が持てない。

ただ、その対抗行動が面倒臭いトラブルを引き起こすのも逆に有り得ないとも言える訳で、注意すべきか否か?この辺の兼ね合いが結構難しいような気がする。

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