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2019年6月26日 (水)

見積段階とは言え

勤務先の主力製品、タンカー搭載機器の価格がタンカー一隻で数千万円~一億円と言われていた事がある。何年か前の話だ。

その何年か前、そういう搭載機器に装着する特殊なベアリングの開発を行っており、それを特許化出来たのが一昨年の話。

その価格は、小型なモノで一式が数十万円~百数十万円だった。
その後、特殊ベアリング、この特殊性はスラリー等に対する耐摩耗性を有しながら永遠に無注水運転を許容する点だけど、ここ最近の技術開発によって非常に大きな(容積的には百数十倍のサイズ)サイズを許容するようになり、国家インフラにも採用される見込みが出てきた。結果、大型のモノは一式で何百万円という価格を付けるようになった。

そして、最新の引き合い見積では、一つの工事物件の見積価格が数千万円~一億円という価格帯になってきた。

考えようによっては、タンカー一隻に搭載する数百台の汎用機械の価格が、特殊性があるとはいえ、数十個のパーツアッセンブリーの価格と同じ状態になってきた訳だ。

創業何十年で従業員が数百人規模の企業の一つの工事受注金額が、1人で作った特許による部品の出荷単位受注金額が同額になったというのは、しみじみである。

昔ながらのモノ、新規性の無いモノ、これを価格勝負で作るのと、独自性のみで自由な価格付けで勝負するもの、此処まで違うとはビックリである。何れも金属材料だけど、製品の素材重量でいえば、この度数千万円を超える金額になる部品セットの重量は、タンカー搭載機器の1/1000以下である。この重量差で価格が同等、、、、これが本来の技術であり、商売の意味のように思う。

因みに、売り上げで8000万円として、価格勝負で販売する製品では利益率は実はマイナスである。納入後の修理保守部品販売で損失を回収して利益を生み出すビジネスモデル。一方で、新技術の場合は、利益率で20%である。下手すれば、商談が一件成立すれば、一般家庭の年収分を余裕で賄う事も可能な訳だ。この違いは小さくない。

ただ、市場動向にもよるけど、扱う金額が大きくなりすぎそうなので、別の形態で製造販売のルートをリビルドする方が良いかも知れない。

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