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2019年10月26日 (土)

クロモリの組み方

最新のクロモリフレームの接合法といえば、BSのネオコットクロモリ。これは、パイプ端をラグ形状に成形して、高い強度で接合するというもので、BSオリジナルの方法。生まれは1993年だそうで、長い歴史を誇っている。パイプの成形はオリジナルのクロモリ管の内部から液圧を掛けて変形させる方法。他には、パイプを回転させて外側からローラーを押し付けてパイプ厚さを変化させるというスピニングバテッドという手法で肉厚調整も行われている。
通常のラグよりも熱の影響を最小限に抑える事が出来るので、非常に優れた接合方法との触れ込みである。

今回、ロードバイクフレームを調達する上で、オーソドックスなラグ組でオーダーするパナソニックのPOSであったり、上述のネオコットクロモリを擁するBSアンカーという選択肢もあったけど、今回はオーソドックスなビルダーさんでオーダーを決めたのだが、それはフレームに求めるのが頑丈さだったり、耐久性だったりするから。

金属パイプを繋ぐ上で一番オーソドックスなのがラグ組。ただ、色んなジオメトリーの調整幅を確保するために、ラグ内径とパイプ外径には一定の余裕が存在しており、嵌め合わせた際の隙間というのは理屈通りに一様で一定という訳ではない。実際、ラグ組のフレームは非常に美しい一方で、ラグからパイプが抜けるといったトラブルが無い訳ではない。そうなると、ラグ組よりネオコット?ということになる。ネオコットクロモリは言ってみればロウ付けラグレスの一種だ。ロウ付けラグレスではパイプ端面を精密に加工して隙間をロウ付けするモノ、この接合面積をパイプ成形で確保したのがネオコットである。それ故に、ネオコットクロモリというのはラグレス、ラグ付けの双方のメリットを活かしたフレームということで非常に魅力的に見えたのだが、最後に没にしたのは、ネオコットフレームのハンガー部分の組み方。この部分は自転車のフレームで最も大きな応力を受ける部分だけど、この部分はネオコットフレームでもTIG溶接組である。言ってみれば、大きな応力を受ける部分はBSでもTIG溶接をチョイスしたということ。
因みに、クロモリならネオコットがベスト、、、とも言い難い気もする。っていうのは、鋳物である鋼管に油圧で成型し、ロール押し付けで薄肉化するというもの。柔らかい材料に応力を掛けて変形させる訳だ。材料には確実に応力が残留しているのも事実。
今回、フレーム材料にステンレスをチョイスしており、こういう成型法は成り立たないのである。

その辺りを考慮して、フレームを全てTIG溶接で組むという方法である。因みに、今回用いるのはレイノルズ953という非常に硬い材料である。精密にしっかり接合するというのは、接合の結果が外から見ても明らかなTIG溶接の方が安心というのもあったりする。

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