身長とクランク長
一般に、身長の1/10がクランク長の目安、、、そう言われる事もある。
身長170cmなら170mm、160cmなら160mmとかになる。
まぁ、身長に応じて脚の長さも変わる。関節の可動角度が同じならば、クランクの描く半径と股関節の可動角度の関係を保とうとすれば、身長とクランク長が連動するのは道理に適っている。
ただ、クランク長によって描かれる足の軌跡半径と脚関節の可動角度の関係を保つという前提は、既存の可動角度が正解という前提である。
ただ、股関節の可動角度が既存の数値がベストか?というと、それは良く判らない。
そこで、往復運動を回転運動に変換する他の機械では、どうか?というのを探してみると、、、最初に思い付くのが車とかバイクのピストンエンジンである。ピストンエンジンにおいては、自転車のクランク長というのはピストンエンジンのストローク長に一致する。ストロークが長ければ長いほどトルク型エンジンとなる。ストロークが短ければ高回転型になる。
ところで、ピストンエンジンの場合、ピストンピンに於ける左右首振りの力はコンロッド長が短いほど大きくなり高回転に向かない。そのために、エンジンの高回転化ではショートストローク化に合わせてロングコンロッド化というのが一般的。
これを自転車に置き換えると、股関節の可動角度が大きくなると高回転で回しづらくなる。つまり、脚の長さは調整出来ないので、股関節における振れ巾を抑えるには、クランク長を短くする方が望ましく、同じ身長ならばショートクランク化するほど、脚が回しやすく高回転化するということになる。
当然、クランク長を短くする事でペダルを踏む力に対してクランクを回す力は小さくなる。となると、ギア比を小さくしてペダルを回しやすいようにクランク長を短めに設定するというのは、一つの方法として成り立つモノである。ペダル下死点位置において脚は伸ばした状態となるので、ペダル上死点位置は、クランク長を短くした分だけ、その2倍の長さだけペダル位置が下に移動して脚の曲がりが緩和される。この緩和分が関節の深曲がりを抑止してペダルを回しやすくなる効果として得られる訳だ。
脚関節の曲がり緩和とペダルの回しやすさ、、、これが実感出来れば色々と試す事が出来そうだ。
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