DAHONカスタムの記憶
過去にも紹介したことがあるけど、備忘録的にもう一度。
DAHONのカスタムの定番といえば、ナンチャッテアヘッド化+ブルホーン化だったり、ホイールサイズの451化だったりする。
確かに見た目的にはカスタマイズ感溢れて目立つのは間違いない。
ただ、どっちのカスタムも実用性能的には性能ダウンが顕著といえる。
ナンチャッテアヘッド化、ブルホーン化を行えば、ハンドルが前に移動しハンドルも低くなる、つまり前傾姿勢が作れるのは確かで、前傾すればドロップハンドルのロードバイクのようなポジションを作る事が出来るので、力強いペダリングが出来るのも確かである。当然、ホイールサイズが大きくすればどうなるか?というと、安定性云々よりも、高圧の細いタイヤが履けるので路面抵抗が減って軽く進むのが実感出来るのも確かである。
ただ、それ以上の効果は得られないとういうのが正直な感想でもある。
自身、自転車趣味に回帰した2006年頃、DAHONベースで451化、ナンチャッテアヘッド化を行った事がある。その改造車でしまなみ海道にニシダサイクルさんでサイクリングに行った時に体験したこと。まずは、アヘッド化、ブルホーン化で生じたのは、異様な直進性の強さ。少なくとも、フロントブレーキを少しで制動させた状態では旋回操作は殆ど不可能である。しまなみ海道の橋の前後は旋回しながら橋脚に向かう道となっているけど、下り旋回で、路面にカマキリを見付け制動しながら回避しようと試みるも車体は全く旋回せず、側壁に肘を擦りつけながら停止、、、、そういう状況。これは一回だけでなく、サイクリングの後半で島の高台に登った後の下りのワインディングでも路面上の落ち葉を避けながら制動、旋回を行っていると、やはり全く曲がらない。危うく道路を飛び出してしまう始末。その時は、後輪を制動させて滑りながら何とか曲がったという恐怖体験である。
結局、ナンチャッテアヘッド+ブルホーンとなると、ステムの中心軸からみて、相当に離れた位置に前傾姿勢でハンドルを握る。ハンドル軸を直進状態に保つように大きな力が常に掛かった状態。前輪制動していると、荷重が更に前に移動し、ハンドルを直進に保つ大きな力が働いた状態となって旋回する事は不可能。一種の金縛り膠着状態に陥る。
結局、ナンチャッテアヘッド化した状態では、コーナーリングでは直進状態でしっかり制動減速した上で旋回操作という方法。結局、滑らかで速い旋回とは懸け離れた操縦性である。
同じサイクリングで驚いたもう一つの点、、、それは、ダンシングに近い大きな駆動力で立ち漕ぎをした時の車体の挙動。大きな力でペダルを踏んで、しっかりとハンドルを掴んで動力を伝える、、、そういう乗り方をすると、車体の横揺れが一気に増幅して跳ね飛ばされそうな状態に陥る。これ、重心というよりBBハイトを高くした事が最大の原因と思われる。DAHON自体のBBHは純正状態で290~300mmある。451化すると315mm程度迄高くなる。ロードバイクに多いBB下がりは68mmだ。ホイール径から言えば、BBハイトは270mm程度だ。ロードバイク比でいえば、BBハイトは45mmも高くなっている。これは、大きな駆動力を掛けた時の車体の横揺れへの影響度は無視出来ないだろう。
そういう訳で、ジオメトリーを大きく動かすのは、考え物ということだ。
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