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2020年3月27日 (金)

サイドループにネオレトロ

これ、少々無理がある。
サイドループフレームといえば、エンジンを横から抱きかかえるメインパイプを持つフレーム。最近はバックボーン的になってエンジンの上の部分をサイドから抱えるパターン。ツインチューブの内側は、今時の前傾エンジンのダウンドラフト吸気構造故の吸気系統が収まっている。インジェクションだとかエアクリボックスが入っている。
そして、その上に燃料タンクが載っかっているけど、ヘッドパイプ部(コラム部)では高さの関係で燃料タンクは前方が薄いデザインでシート部分で容量を確保する。シート部分で容量を確保するから燃料タンク下端部分はインジェクション部よりも大幅に下に位置する。結果、燃料ポンプが必須となっている。

真横から見ると、この部分のレイアウト、ボリューム比は80年代後半のレプリカバイク以降不変の形態となっている。

真横から見ると絵的には下にエンジン、その上に幅のあるフレームパイプが斜めに走る。その上に燃料タンクである。つまり、上下方向に厚みがあって前後方向に圧縮されたようなデザイン。80年代前半以前のバイク、前後方向に長く、上下方向に薄いデザインとは真逆となっている。昔のバイクはバックボーンが一本あって、その背骨をタンクが覆い被さるパターンだったけど、今時のサイドループではループパイプの上に平べったくタンクが乗っかるデザイン。タンクの形状が昔と今では大きく違う。

カウル付きで上下方向の厚みが気にならないSS系では違和感無いけど、ストリート系のバイクだと前後に圧縮されて上下に厚みのある昔で言えばオフ車のような形状となっている。これは、昔風のバイクのデザインを実現させるには、かなり厳しい。

この形態のネイキッドモデルといえば、ヤマハのMT系、XSR系があるけど、あれは、不格好をカラーリングで誤魔化しているだけにしか見えない。フレームの存在感を消すためにブラックアウトしたり、カバー、シュラウド類で覆っているけど厳しい。

それを知ってか知らないか知らないけど、今時のモデルでフレームの存在感を消すためにスチールトラス構造で作った車体は割りとマトモ。Z900RSなんかそうだけど、それでも車体後半の全体的な腰高感を見えにくくするのに相当な苦労が伺える。サイドカバーのデザイン、テールカウルとリアタイヤの間隔は、昔のバイクというよりも、昔のバイクに90年代バイクの足周りを移植した90年代後半のカスタムバイク風な雰囲気の方が強い。

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