肉抜きアングル
強度部材として生産性、強度、重量から悪くないバランスを持っているのが表題の肉抜きアングル。特に優れるのが生産性の部分。非常に作りやすい。
ダイキャスト製品としても簡単に製造出来るし、プレス加工品としても簡単に製造出来る。どちらの製法を用いても見栄え的にも悪くない。
二輪、四輪のパーツとして使われているモノは何か?というと、SV1000S、第二世代のSV650Sのフレームだったり、マツダスポーツカーのPPF(パワープラントフレーム)が思い浮かぶ。程良い強度を保ち、重量軽減もソコソコ可能。
部材として肉抜きを施して仕上がったモノで最大の特徴は一体成形されているので品質も安定して何よりも安いのが最大の魅力。
一方で弱点は一体成形、一発成型のジレンマ故に、上型と下型の挟み込み成型となるので、袋加工が出来ないこと。断面形状が閉形状とならず開放断面となっているので、どうしても強度、剛性面では閉断面を持つ部材には適わない。開放側を平板で溶接して閉じてしまえば良いけど、そうなるとメリットは失われるので本末転倒となる。開放断面のまま、開放部にリブを大量も設ければ重量的なメリットが失われる。
ただ、生産性を考慮してコスト、性能のバランスという面からすれば非常に優れた部材。
個人的には、二型のSV650SやSV1000Sのダイキャストフレームっていうのは、今振り返ってみれば殆ど唯一無二のフレームである。バイクの世界で似たようなキャストフレームはホンダ、ヤマハ等でも存在しているけど、肉抜き形状となるとこれだけ。
もう少し肉抜き穴が大きければ繊細で格好良いのだろうけど、強度的には、恐らく限界だったんだろうなぁ、、、
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