« 休業補償とか、、、 | トップページ | 普通の人が無駄なく走るには »

2020年12月19日 (土)

体重とトルクと出力と

ペダルを押す力の最大値といえば体重。これは間違いない。
クランク軸に大きなトルクを与えようとすれば、大きな体重、長いクランクが必要となる。トルクとは力であり、動力性能で言えば加速力。加速力が大きい人というのは単純に言えば体重の重たい人ということになる。

因みに、クランク軸に与えるトルクといえば如何ほどか?というと、

トルク[N・m]=体重[kg]×9.80665×クランク長[mm]÷1000

となる。
一般的な自転車のクランク長を170mm、体重75kgとすると、クランク軸に掛かる最大トルク瞬時値は、75×9.80665×170÷1000≒125[N・m]となる
ただ、これはあくまでも瞬間最大値。因みに、上体を固定しない限りは体重を超える重さはペダルに掛からない。この最大値は瞬間値であって、馬力を求めようとするとクランク一回転時におけるトルクの平均値が必要。トルクの最大がクランク水平時のみでクランクは回転運動をしているということで、上死点のクランク0°でトルクは0[N・m]、クランク角90°でトルクが最大、下死点のクランク180°でトルクは0[N・m]とすると、平均のトルクは如何ほどか?としたばあい、sinXの0~πの定積分値が2だから、2÷πで一定の力としては最大値の0.64倍程と見積もるとする。つまり125[N・m]×0.64≒80[N・m]
トルクを馬力[kW]に換算する場合は、

馬力[kW]=2π×ケイデンス[rpm]÷60×トルク[N・m]
馬力[PS]=馬力[kW]×1.36

となる。
つまり、上述の条件、つまりペダル片側に体重を乗せ続けて漕ぐ立ち漕ぎででケイデンス90[rpm]で回すことが出来れば、2×3.14×90÷60×80≒754[W]≒1[PS]ということだ。

ただ、こんな漕ぎ方は現実的に不可能。立ち漕ぎで続けられる回転数といえば坂道に遭遇してケイデンスは20[rpm]程度である。
つまり、一般的には2×3.14×20÷60×80≒167[W]≒0.23[PS]

因みに、プロの競技者のパワーメーターのライブ表示を見るとケイデンス90で500[W]とかを表示している。体重が65kg程度のライダーで500Wを発生するとなると、大元のペダルを漕ぐ力というのは、ペダルを踏む瞬間最大値としても50kg程度である。
なかなか体重を超える力を加えるというのは難しいと言うことである。

|

« 休業補償とか、、、 | トップページ | 普通の人が無駄なく走るには »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 休業補償とか、、、 | トップページ | 普通の人が無駄なく走るには »