ホリゾンタル吸気
今のバイク、エンジンの多くは前傾シリンダー、ダウンドラフト吸気、こればっかり。
発端は、ジェネシス思想という名で登場したヤマハのFZ250/FZ750からである。前傾シリンダーにダウンドラフト、これが最初。
これによって、エンジンの上に吸気系、エアクリーナーが配置されるデザイン。そして、エアクリーナーの後方からシート下に燃料タンクという形態。この形態は、通常のバックボーンを持つクレードルフレームでは成立せず、サイドループのフレームを経てツインチューブフレームへの以降を生みだしオートバイの形が変わる発端となったもの。
デザイン的にメカニズムは前後方向に短く、上下方向に長いデザインとなり、伸びやかなデザインから懸け離れていくことになる。
それ以前というのは、エンジンの後方から吸気、前方に排気、エンジンの真上にバックボーンパイプが通り、それを跨ぐように燃料タンクが載っかる。その後にシートと繋がる。そして、そもそものサイドカバーというのは、吸気系の後に位置するエアクリーナーボックスを囲むようにデザインされていた。
単車のデザインが今時のちんちくりんのケツ上がりってのは、考えてみればダウンドラフト吸気前傾エンジンのもたらしたデザインと言える。
ホリゾンタル吸気といえば、スポーツバイクではカワサキならGPZ-RからGPZ1000RX、GPX世代迄。ZX系以降はヤマハ的ダウンドラフトデザイン。他のメーカーも一緒。ホリゾンタル吸気のモデルといえば、旧世代のエンジンを用いたクラシック調モデルばかり。ゼファーとかGS1200SS、イナズマ、GSF、XJR辺りだ。全くの新規でホリゾンタル吸気のエンジンといえば、近年ならGSX1400系、CB-SF系、CB1100系くらい。小排気量ならGSR250辺りも見られる程度でかなり少数派。
でも、総じて見ればホリゾンタル吸気エンジンのデザインの方が、個人的には好き。チンチクリンデザインより伸びやかな外装といえば、エンジンの吸気方向が大きく影響しているのは間違いない。
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