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2022年10月 6日 (木)

スクリーマーエンジン

多気筒エンジンで爆発間隔が1サイクル内で等間隔で爆発するエンジン。
一般的な直4エンジンが代表的。
連続的に爆発するので出力が滑らかに取り出すことが出来る。トルク変動が少ないので回転上昇に有利、、、、

これに対して、80年代のGP等では同爆エンジン、ビッグバンエンジンというのが登場してトラクション性能を高める的な論が出ている。トラクション性能を高めるという論理は、爆発間隔を拡げて、駆動力のスリップの継続を遮断するというのが理屈。
80年代当時のGPライダーがグリップロスで悩んでいた時代の解決策として登場したGP500テクノロジーが発端である。1980年代中後半のGP500のエンジンは最高出力で180PS以上の2ストロークエンジン。これが120kg程度の車体に搭載されていたのだけど、タイヤ、サスペンションが路面にトルクを伝える限界を超えていた時代に生み出されたモノ。

ただ、エンジンパワー自体はスクリーマーエンジンの方が上回る。そして、近年は同爆タイプのビッグバンエンジンよりもスクリーマーエンジンに戻りつつある。それは、電子制御の進化により、グリップが失われた瞬間にパワーを制御するマネジメント技術が発達したため。

ただ、考えてみれば、その必要性の有無が言われているのは、180PS以上のパワー云々の世界。逆に言えば、市販車レベル、それが必要か?というとかなり疑問。

1980年代前半のホンダNSR500は90°等間隔爆発の超スクリーマーエンジン。直4は180°間隔だから、その半分。NSRは、その後近接道爆を経て、最後はドゥーハンによって180°等間隔のスクリーマーエンジンで幕を閉じる。

スクリーマーエンジンに対してビッグバンエンジンの近接同爆エンジンの完成形は、点火タイミングに大きな偏りがあるタイプのエンジン。

もしかしたら、グリップを失わせる程の大パワーなエンジンでもなければ、内燃機関の効率を高めるには、等間隔爆発に近い程、機関的に優れるのかもしれない。

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