スマートコントロールブレーキ
これ、始めて見たのは娘のアルベルトeの初代モデルを買った時だ。
その後も、このブレーキはブリヂストンの自転車に採用され続けてきている。
一見、Vブレーキっぽいけど違う。
Vブレーキでは、ブレーキピポットが一番下にあって、その上にブレーキシュー、一番上にワイヤーを接続。ワイヤーを惹いたら左右のキャリパーアームが閉じられて、その下のシューも閉じられて制動する構造だけど、スマートコントロールブレーキでは、ブレーキピポットは昼間部。ピポット下にシュー、ピポット上がワイヤー作動部。構造上、シーソー動作となるので、シューを閉じるためにはピポット上のキャリパーアーム先端は拡げて制動力を得る。キャリパーアーム先端をブレーキの引きで拡げるために菱形構造のパンタグラフリンクがキャリパーアーム間に設置されている。ワイヤーは菱形リンクの対角線に配置されており、ワイヤーを引くと対角線が閉じられて、菱形が潰れる事でキャリパーアームが拡げられる構造。
これ、出た時から疑念が一杯、、、力の変換点が多すぎる。リンクが多すぎる。リンク部では総てロスが生まれる。ブレーキを握る力がシューに伝わるまでのロスが多すぎるのでは無いか?という事。これなら、普通のデュアルピポットブレーキの方が整備性を含めて優れているような気がする。ピポットからシューまでの距離が短い点ではアームのしなりによる剛性感では改善されているのだろうけど、作動性が今一。
Vブレーキではフォークにピポットが必要なために使えないのかもしれない。一般車ではフォークを共用させたいからピポットを着けるのはNGなのかもしれない。
娘のブレーキが効き難くなったとの事で調整したけど、部品が多すぎ。調整が面倒臭すぎる。ドライバー一本、スパナ一本で一分以内に整備出来るのが理想だけど、これ、カバーを外したり何だかんだで面倒臭い。
初めて見て数年が経過したけど、やっぱり良いブレーキシステムとは思えない。メリットって何なんだろう、、、
ピポットショートで高い剛性感を求めるならピポット上のアームを上に延ばすのでなく、左右で交差させてアーム先端をワイヤーで閉じる構造、つまり昔のセンタープル構造で良かったように思う。昔のセンタープルはアーチワイヤーで引き上げる構造だったけど、アーム先端をVブレーキのように閉じる構造にすればダイレクトで部品点数も最小に出来ただろう。
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