免疫と筋肉とアレ、、、
昨日、届いた三冊をサラッと1時間で読んだ結果を記事でアップした。
その後、気になるところを読み返して整理し直してみた。
まず、人間の身体が健康で在り続けるために重要なのは、免疫機構が正常に機能するというのが大前提。そして、今までは、その免疫機構の機能は、加齢による老化で徐々に衰えていくというのが不可避であり、その免疫低下によって、現代の日本人の二人に一人が発症する癌が引き起こされるという事態を招いているという話だそうだ。
癌に限らず、様々な感染症や疾病に対して、身体に本来備わっている免疫というのは極めて重要なのである。
この加齢によって低下する免疫機能により加齢すると癌を始めとする疾病に苛まれるというのは不可避と思われていたけど、2000年代以降、必ずしもそうではないという新たな知見が得られているという。それが、購入した書籍に記載されている内容のようだ。
因みに、人間の身体の機能の曲がり角、それは何歳か?というと、男性が30歳、女性が40歳だという。女性でいうならば更年期に差し掛かる頃だそうだけど、この年齢を境に免疫機能の低下が始まっていくという。病気の掛かりやすさ、或いは、糖尿病に繋がる肥満の始まる頃の年齢だという。
ところで、多くの人が恐れる癌ではあるが、この癌の起点というのは、日々生まれ続けている異常な細胞であり、これは5000~10000個/dayの速度で生まれ続けているという。しかし、免疫が活発に機能している間は、生まれた異常細胞は速やかに処理されている。それ故に、一般にいう癌や悪性腫瘍には到らないのだそうだ。因みに、癌や悪性腫瘍として認識されるサイズは概ね1cm以上であるが、この1cmのサイズには1億個以上の異常細胞が含まれているそうだ。この異常細胞が1億個に到り癌として発見されるには、概ね10~20年の時間が必要とのこと。そして、このサイズになって癌の成長が加速していくという。つまり、男性なら30歳、女性なら40歳、これから10年から20年の期間を経て癌という形で襲いかかってくるのである。つまり、男性なら早い人で40歳から50歳、女性なら50歳から60歳で癌や悪性腫瘍が見えてくるのである。そして、60代後半になると日本人の半分に癌が見付かるようになると言うのである。
更に癌が発見されるような状態になると、様々な影響(書籍参照)によって身体には大きな変化がもたらされるそうだ。具体的には、筋肉を大きく失うと言う事。そういう状態になると更に癌の成長が加速し生命が危険に晒されるという。
ところが、近年、この癌の成長や発生を抑止するのに効果的な物質が発見されたという。この発見は2000年代初頭から2010年代初頭に掛けての話であり、極々最近の知見ということ。そして、この知見というのは、癌の発生、つまり免疫力の低下は、筋肉が大きく係わっているということ。通常の日常生活で筋肉がしっかり動き、筋肉が成長している期間、つまり、男性で30歳、女性で40歳頃までは、筋肉の効果によって免疫が保たれており、その結果、癌の発生や成長が押さえ込まれているというのである。故に、筋肉を動かす頻度が減り、筋肉が失われる年代になると、筋肉による効果が失われ、結果、癌の起点となる異常細胞が成長しやすくなり、10~20年後に癌という形で人々を襲うということなのだ。
大事なのは、筋肉を動かし、更に筋肉を成長させる、この二点が大事と言う事。一般に運動というと有酸素運動と筋トレに二種類に大別されるが、有酸素運動だけを長期間続けても癌の発症予防効果は得られないという統計が得られているとのこと。大事なのは、筋トレを続ける事。そして、その効果を最大限に生かす上で有酸素運動が大きな手助けになるということである。必要条件として筋トレ、これに有酸素運動が効果を高める役割を担うということである。
それでは、筋肉を動かして、更に鍛えると、どの様な現象が生じているのだろうか?
それは、伝達物質サイトカインの一種であるミオカインという物質が大きく寄与しているという。このミオカインにふくまれるインターロイキン6(IL-6)という物質が重要であり、このIL-6という物質は全身の炎症を抑制する効果や、自然免疫と獲得免疫の両方に影響する効果、細胞の正常な成長、分化、増殖を制御するという。ただ、IL-6というのは筋肉から分泌されるモノ以外に、脂肪細胞から分泌される場合もあり、それぞれが違う機能を司るという。大事なのは、筋肉から分泌されるIL-6ということ。筋肉から分泌されるIL-6が全身を駆けめぐり身体を監視することによって、免疫力が高い状態で維持されるという。
更に、直接の抗ガン効果を有する物質も筋肉から分泌されるという。それがイリシンという骨格筋から分泌される運動誘発性ホルモンである。これによって直接癌細胞への攻撃が行われるという。
このIL-6、イリシンという物質が癌の発生、成長に大きく影響して、身体の健康が保たれてるという訳だ。
因みに、免疫を語る上で重要なのがリンパである。ただ、リンパ管は全身に張り巡らされているが、血管と違って心臓というポンプを有していない。そのために全身を巡る速度は極めてゆっくりなのである。しかし、リンパの流れが速く全身を素早く巡る事が出来れば、それだけ免疫の監視が癌を発見しやすくなるという。このリンパの流れを速くするには、運動、筋肉を動かすということが極めて重要なのだ。
つまり、癌を予防し癌に抗う力を身に付けるには、筋肉が失われ始める30~40歳の内に、身に付けた筋肉を失わさない取り組みが必要ということ。そして、身に付けた筋肉をしっかり動かして免疫が全身に行き渡るような運動を続けるという事が重要なのである。ただ、筋肉を付ける、付けた筋肉が効果を発揮し始めるには、速くて10年、長くて20年の時間を要するもの。つまり、50歳から始めると、効果が現れ出すのは60歳以降、遅くて70歳の頃ということになる。逆に言えば、それでは手遅れとも言う。日本人が癌に見付かり始める年齢というと50歳代。逆算すれば40歳頃から運動、特に筋トレを重視した運動を毎日続ける事が重要ということである。遅くとも40歳から毎日筋トレを続け、付けた筋肉を継続的に動かす有酸素運動を続けるというライフスタイルの構築が求められているのである。
まぁ、筋トレを行って免疫力を高める、、、、これは何時から始めてもメリットを享受出来るけど、始めてから10年、20年で結果が見えてくるかもという世界。中高年で免疫低下してガンを初めとして色んな疾病に襲われるけど、そのリスクを減らしたいというのであれば、40歳から筋トレ+有酸素運動を習慣的に行うのをお奨めしたい。
免疫を高める事、これは活きていく上で絶大な効果を得る事が出来る。
逆に、、、免疫を失うような事をすれば、長い年月で様々な疾病のリスクに脅かされる事になる。もし、40歳、50歳以上で筋肉量の少ない中高年が、免疫力を低下させるような事を身体に施したとすれば、、、、癌を初めとする疾病、様々な感染症に襲われるリスクが極めて高くなるということ。
免疫という言葉、最近は良く耳にする。身体をどうしたら、何したら、免疫が高まるか?或いは、免疫が低下するか?これを良く考えて、行動というかイベントの取捨選択をしなければならない。
ところで、今回調達した三冊の書籍に書いてあるお奨めの生活ってのは、自分から見れば39歳からずっと続けている生活そのもの。運動のパターン、食生活における食材の選び方、他にも色んな事が記載されていたけど、正にそのまんま。驚くばかりである。この生活を毎日書かすことなく20年近く続けている。個人で出来る疾病予防のための生活としては、ほぼ100%実践しているということ。
因みに、このような運動を続けて将来に、筋肉喪失による様々なリスクの可能性の評価としては、脚の太さを見れば良いとか。特に重要なのは、脹ら脛と太股の太さだという。
脹ら脛ならば、一番太いところを両手の親指と人差し指で囲ってみる。指が届かないレベルだと筋肉喪失によるリスクを受ける可能性は低いとのこと。逆に、囲って指が届くとか、するする状態だとすると、筋肉喪失によるリスクが著しく高い状態だという。
まぁ、自身の場合、脚の体脂肪率は7%で皮下脂肪は殆ど無い状態。それでも脹ら脛の周長は42cm、太股の周長は63cmある。筋肉量は十分。それもこれも、、、、20年以上続けてきた筋トレが効果的だったんだろう。因みに、書籍のお奨めする筋トレにはスクワットが挙げられていたが、自分の場合、25kgのバーベルを肩に載せた状態で毎日50回のスクワットを続けている。なお、お奨めの筋トレはスクワットが基本、それに加え肩甲骨、体幹を鍛える筋トレがお奨めとのこと。書籍には結構詳しく載っているのでお奨めだ。
ただ、個人的な感想としては、、、、書籍に掲載されている筋トレに加え、自転車、水泳、ランニングのような有酸素運動を毎日数十分続けるってのは、現実的には不可能では無いか?とも思う。一般に免疫低下でガンや感染症を患うようになって始めて思う事。そうでなければ、モチベーションは維持出来ないだろう。そして、そういう生活を始めようと一念発起しても、効果が出るには10年以上の歳月が必要、、、、なかなか簡単な事じゃない。
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