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2023年8月14日 (月)

新しめの空冷マルチ

空冷マルチっていうと、70年代にジャパニーズスタンダードと言わしめた日本製重量車の心臓部で主流を占めたエンジン形式。
今や、殆ど壊滅状態で、マルチエンジンといえば殆ど全てが水冷化されているけど、やはり空冷エンジンのファンは少なく無い。
そんな空冷エンジンを今の時代に楽しむ、、、、となると、殆どが70年代~80年代初頭を起源とするエンジンで、それを搭載したモデル自体が相当に古いけど、なるべく新しいエンジンは何か?を探してみる。

一番最初に思い付くのは、何と言ってもホンダのCB1100EX系、ラインナップも豊富でスポーティなCB1100RSも選べる。
このエンジン、CB1300SF系のエンジンを空冷化して作られているエンジンで、現代のエンジンらしく燃料供給は全てFIである。
このエンジン、現代のエンジンでありながら、その造形は一斉を風靡したF系のツインカムエンジンにそっくり。非常にカッコイイ。
車体は、F系というよりも、どちらかというとCB400Four的なデザインだけど、あのエンジン造形ならF系っぽいデザインで登場した方が刺さる印象。このモデル、個人的には大ヒットしたZ900RSよりも遙かに好み。

次はGSX1400。厳密には油冷なのかもしれないけど、まぁ、空冷の一部と考える事が出来る。ただ、空冷機なんだろうけど、フィンのエッジの仕上げ、カムカバーのデザインは未来的で水冷っぽいイメージ。排気量が大きく堂々たる車格。エンジンは従来からの油冷機、GSX-R750~バンディッド1200系のエンジンの腰上を新設計したもの。それを1400cc化しているけど、元のスケールの倍近くのエンジンである。ボアピッチを拡大するにも限度があるということで、この排気量は1200ccモデルと較べるとストロークアップによって得ている。それ故に、マルチながらも強大な低速トルクを誇る仕様。このエンジン、そういう意味でかなり個性的。車体のパッケージ自体はとても魅力的でデザインも悪くないけど、何故か不人気。それ故に、市場ではライバル車に較べると格安。そういう面でもこれはかなり魅力的。

最後がゼファー1100。これ、古いようでエンジン自体は新しい。エンジンは水冷のボイジャーXⅡの水冷四気筒をベースに腰上を空冷化したユニット。作り方は前述のCB1100と同じ。そう考えると、同時代のXJRとかGSFに較べるとエンジン自体は新しいエンジンと言える。XJRのエンジンはFJがルーツ。GSFはGSX-Rがルーツ、それ故に、エンジン自体は新しいとは言えない。因みに、ゼファーのエンジンの特色はツインプラグエンジンということ。これはZ1000のS1レーサーと同じ。当時はそれが魅力的に感じたモノである。
ただ、カワサキマルチということで、程度以上にプレミアムな価格設定、、、、カワサキ好きでなければ前記二車と較べて魅力を感じづらいかもしれない。エンジンデザインも空冷ではあるけどCB1100のような造形美も感じない。ヘッドカバーはゼファー400風で正直今一。車体自体も重厚感ありすぎで鈍重なイメージが強い。

思い付く新しめの空冷エンジン車というと、この三台。特にGSX1400は安いのが魅力、そしてCB1100系はモノ自体が新しいのが魅力だ。

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