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2023年8月17日 (木)

出力の変動周波数

これ、回転数と気筒数で決まる。多気筒で高回転型となるほど高い周波数となる。同じ回転数でも気筒数は半分だと周波数は半減する。勿論、回転数が半分になると周波数も半減する。この変動周波数が高い程、出力は途切れなくスムーズとなる。しかし、操作による出力の変動の瞬間というのは、感知し辛くなるのも確か。操作に対する応答を感知して行うのがスロットル操作。正確なスロットル操作を行うには、操作に対するフィードバックが正確で無ければならない。優れた感覚の持ち主ほど、正確なフィードバック操作が可能となる。つまり、過不足の無い正確なスロットル操作が行える。つまり、扱い手の望む出力を過不足無く取り出す事が出来る。優れた感覚の持ち主程、出力変動の変化の瞬間を正確に捉える事が出来る。逆に言えば、一般人が扱えない程の高回転高出力型のハイパワーユニットのパフォーマンスを引き出す事が出来るということ。

因みに、周波数というのは回転数と気筒数に依存する訳で、回転数にフォーカスすれば、最高出力回転数が低いモノ、つまりスペック上の最高出力が低いモノ程、出力の変動周波数が低くなる。こういう車種選びの仕方は、同じカテゴリーの中で、トルク値が同じでも出力値が低めのモノ、同じ出力であれば、機関のボアストロークでストローク長が長いモノ程、同じ4気筒マルチでも扱いやすい出力特性であり、我々一般ライダーでも取り扱える要素が広いモノと考える事が出来る。

この考え方は、マルチよりツイン、ツインでもトルク変動が大きなVツインとか位相クランクが持て囃されていた時代の考え方と一致するもの。この考え方は、ツインとマルチという単純な比較に留まらず、マルチエンジンの中でも、出力の違い、ボアストロークの違いによって、出力特性の違いの説明に当て嵌める事が出来る。

そういう意味では、初代のCBR900RRというのは、偶然が生み出した奇跡の一台と言う事も出来る。ベースはCBR750SuperAeroであり、ボアピッチを守りながら出力を上げるために、恐らくは仕方なくロングストローク化する事で生まれた奇跡のパワーユニットと言える。900ccでありながら58mmというストロークは、後のリッターSSと較べてもストローク長は最長の部類に属する。最新のリッターSSでは排気量が大きいにもかかわらず50mmに満たないストローク長のモデルが存在する。当時で言えば、CBR1100XXと同等のストローク長、しかし、排気量は2割減、、、これって、スーパースポーツでありながら、ボアストローク比で言えばツアラーよりもロングストロークという仕様である。

このロングストロークマルチというのは、スムーズでありながら扱いやすいトルク特性を低い回転域から提供してくれると考える事が出来る。扱いやすさ故に、乗り手が思いっきり遊べる、、、それが、当時の評価を得たのでは無いだろうか?

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