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2023年12月17日 (日)

RZ250R

RZ250の次に登場したモデル。このモデル、同じ名前で基本的に同じエンジン、フレームながら生産されている間に、細かい箇所迄、年度毎に熟成が図られてきた印象が強い。

初代のRZ250Rはオカメカウルと呼ばれるビキニカウルを装備し、サヤエンドウ型の三連メーター、パイプハンドル、それからメッキのグラブバーが装備されているモデル。250は29Lと呼ばれていた。初期モデルはスイングアームピポットがクレードル後端に溶接され、ピポット部は上下からガゼットで補強されているタイプ。因みに、ダンパーの調整はベルトで調整するタイプ。スイングアームはスチール製角パイプながらエンド部はスチールプレートが溶接されたタイプだ。

この最初期型から直ぐに変更されたのは、スイングアームピポットがプレス成形されたピポットパネルがクレードルに溶接されたタイプに変更されている。それ以外は大きな違いは無い。因みにキャブレターは、この型迄はワイヤー引きタイプ。タコメーターは機械式である。なお、チャンバーはRZ250と同じ様なサイレンサー内蔵の一体型のデザインで山芋的なマフラー。ブレーキキャリパーも片押しのピンスライド式。フレームカラーは赤。

その後に登場したのが51Lと呼ばれるRRのタイプ。なお、これのカウルレス版で1ARと呼ばれるモデルもある。これはスイングアームが角パイプの完全ボックス構造になっており、電気式タコメーター、サイレンサー別体デザイン、対抗ピストン式ブレーキキャリパー、セミエアサス、セパハン、新しいデザインの3連メーターに変更を受けている。なお、RRモデルは長円気味のウインカー、RモデルはDT200系と同じ長方形の角張ったウインカー。キャブレターは左右がリンクで接続された強制開閉式でパワージェット装備となっている。RRはフレームは赤だけど、Rモデルからフレームが黒に変更。

次はTZRの登場後にデビューした1XGというタイプ。外装デザインがTZR風のスマートな外装にチェンジ。ホイールがスポークの中抜きが大きい軽量タイプに変更。リアダンパーの調整はフックレンチ式に変わっている。外装の変更、ホイールの変更で軽量化が進んだモデル。

最終モデルは再び29Lという呼称。1XGをベースに前後を中空3本スポークの17インチホイールに代わり、フローティングディスクを採用。当時のTZR、FZRと同系デザインだけど、RZはダブルディスクであった。

振り返ってみれば、同じ車名ながら大きな変更が第一線を退いた後に行われ熟成が進んでいたのが印象深い。更に、登場時からずっと399,000円という価格を守っていたのも良心的。こんなモデルライフを通して、エンジン、フレーム、足周り、外装に渡ってモディファイが繰り返されたモデルっていうのは、殆ど思い付かない。メーカー自体も愛していたのだろう。ユーザーにとっても良いバイクだったと思う。

自身は、初期のモデルで350Rを中心に乗っていたけど、大量に売れていたためか、もぎ取り、スクラップ屋に行けばパーツがふんだんに安価に調達出来ていたので、ユーザーには有り難い存在だった。

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