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2024年1月18日 (木)

閉断面と開放断面

何の話か?というと、フレームの話。
フレームの構成材料、どっちが良いか?
閉断面部材というとパイプ。開放断面材というとアングルとかチャンネル鋼。

似たようなフレームワークで構成材が違うといえば、SV400/650の初期型、TL1000Sといったモデルのトラスフレームと、二型のSV650/1000のダイキャストフレーム。

前者はアルミ丸パイプをトラス構造に溶接して組み上げたフレーム、後者はダイキャスト製法の一体型アルミフレームで、外から見るとパイプっぽいけど裏から見るとチャンネル材の内側に多数のリブが渡してある開放断面材。

部材単体の強度を比較すると、圧倒的に閉断面材が優れる。それ故に、同じフレームワークで構成したときも強度は閉断面材が優れる。

ただ、コストは圧倒的に開放断面材が優れる。特にダイキャスト一体製法であれば、圧倒的。

ただ、鋳物製法によるフレームでも閉断面のフレームが過去には存在している。ホンダのスパーダという250ccに用いられたキャステックフレーム。鋳物でありながら中空構造で閉断面部材を実現というのは世界初だった筈。4サイクルでありながら140kgという超軽量を実現。ただ、キャステックフレームは転け方次第で鋳物の欠点である脆さが顔を出し割れる事もあった。キャスト材で薄肉化すると割れるというのが一つのリスク。パイプ材、プレス材では薄くても割れることは殆どない。キャスト材で割れないように作ろうとすれば、肉厚を稼がざるを得ない。結果、アルミなのに軽くならないというジレンマを抱える事もある。

以前、アルミツインチューブ車の事故車を見たことがあるけど、ヘッドパイプとツインチューブの溶接が外れていても、ツインチューブ自体は割れてない。それ程にパイプ材は頑丈で高靱。

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