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2024年3月12日 (火)

サイドループとクレードル

単車のフレーム形状について。80年代後半以降、主流となっているのがエンジンを両サイドから囲むようなフレーム。ヘッドパイプとスイングアームピポットという荷重を受ける二点をエンジンサイドを通って接続するようなフレームがサイドループタイプのフレーム。このタイプのフレームで一番多いのがツインスパーフレーム。幅広のフレーム材を網の目構造のパイプに置き換えたモノが、バードケージとかトラスと呼ばれるパイプフレーム。
一方で、80年代中盤以前の主流はヘッドパイプとスイングアームピポットの接続をエンジンの上下から囲むようなパイプワークで接続するフレームでクレードルタイプのフレーム。アンダーループが2本のクレードルパイプの場合がダブルクレードル、1本がシングルクレードル、1本が途中に2本に分岐するのがセミダブルクレードル、アンダーループを省略したようなのがダイヤモンドタイプ。
近年はエンジンブロックに直接ヘッド部やピポット部を持たせるようなフレームレス構造もある。

これらの車体、整備性という面から見ると、クレードルタイプのフレームが最も優れるように思う。サイドループタイプでもトラス構造、ケージ構造の場合、エンジンへのアクセスは可能だけど、プレス成形材や幅広の引き抜き材をサイドループパイプに用いる場合は、エンジン部へのアクセスが困難な場合も少なく無い。それに対して、クレードルタイプでは、エンジンへのアクセスが簡単。これは整備性の面で特に優れている。

フレームレス構造、ピポットレス構造というのはエンジンを下ろしたら車体が成立しないのは整備面ではNG。ダイヤモンドフレームでもエンジンのシリンダー部分にフレーム構造材の役割を担わせれば、その部分の開放も困難になる。クランクケース部分にフレーム構造を担わせるものは整備性を悪化させないし、エンジンの積み下ろしもアンダーループが無い分、作業が楽。車名でいえば、昔のCB125Tとかホーク系。この辺のフレームは整備性が優れるモノ。

そう言えば、80年代のホンダのCBXとかCB、VFは、クレードルパイプの片方が脱着可能でエンジンの脱着を容易にする構造も見られた。

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