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2024年5月 6日 (月)

ディスクブレーキ

昔はハブ留め構造で、ローターとサポートがリベット留めで組み立てられたモノがスタンダード。その後、穴開きローターが登場したのがカワサキから。穴開きの初代はZ1-Rで初採用。このZ1-Rのディスクローターは等間隔配列で多数の孔が開いたデザイン。
その次に登場したのが、Z1300/Z1000Mk.Ⅱ/Z1000STで登場した不等ピッチで孔が開けられたローター。国内向けのZ750FX/400FX/250FTにも採用されている。
その後、ヤマハからは長孔が等間隔で並んだローター、スズキからは長円がスパイラル状に並んだローターが登場。ホンダはデュアルピストンキャリパー化に伴い、パッドの非接触部に軽量化のための長円を並べたデザインを経て、VT250Fインテグラ、NS250R/F、CBR400Fから小さな真円をスパイラル状に並べてローターを登場させる。
穴開きローターを最初に登場させたカワサキはZ400FXのE4世代、Z750FXⅡ以降、角目のZ250FT以降は、ローターとサポートをリベットで結合してハブ留めするタイプのローターから、ホイールスポークに直接ローターを固定するローターを登場させる。これはヤマハでもRZ250R以降採用、ホンダの穴開きローターも同様である。
その後、ローターのデザインとしてはベンチレーテッドタイプ等の亜種も登場するけど、大きな転換点は、ディスクローターのフローティングマウントデザインの登場だ。
これは初代TZR250が初物。このフローティングディスクの登場で、ローターサポートを廃していた構造から再びローターサポートを用いる構造に変化。ローターの熱歪みを吸収させるためのサポートが必須となった事による変化である。
ただ、カワサキは長きに渡りフローティングディスクを採用していなかったので、暫くはスポーク留めのリジッドタイプのディスクを採用している。カワサキもフローティングディスクを採用し始めたのはZX-4/ZX-10/KR-1の登場以降だ。

ディスクローターのデザインを見ていると、生まれた時代が読めてくるモノ。この部分ってのは結構目に付く。例えば、80年代以前のカワサキ車といえばハブ留め穴開きディスクだけど、これに80年代以降のスポーク留めディスクが組み合わされていたりすると、なんだか再生車っぽい印象になる。

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