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2025年1月14日 (火)

エンジンの前傾角

前傾角が大きい程、スポーティな印象。これの先鞭を付けたのは、ヤマハのジェネシス思想で登場した初代FZ750/250だ。750は5バルブヘッド搭載。1985年頃登場したモデル。
これまでのエンジンよりも大きな前傾角でキャブレターがダウンドラフト吸気に近い構造。エンジンより上にキャブレター、その上にエアクリーナーという構造で、従来の燃料タンクがエンジンよりも後方の低い位置に追いやられる事になる。それまで、燃料はコックON/OFFによる重力滴下式だったけど、燃料ポンプで供給するようになっている。
燃料タンクが車体中央に位置する事でマス集中化にも貢献、このモデルの登場以降、スポーツバイクのエンジンレイアウトでは、このような前傾エンジンが主流となる。
しかし、従来の燃料タンク位置はエアクリーナー+カバーという構造でマグネット固定のタンクバッグが装着できなくなったりする。燃料タンク容量も小型となるパターンが多く、ツーリング特性は悪化したように思える。

このような前傾エンジンの前は、基本が直立、その後は少し前傾というのが主流。直立に近いエンジンは1960年代迄のエンジンが多い。1970年代からは若干の前傾エンジンが多い。直立エンジンはメグロ由来のカワサキのW1~W3、ヤマハのTX、XSのツイン系統、ホンダのCB450辺りが多いけど、それ以降は殆どが軽い前傾エンジンが多い。前傾エンジンのメリットはホイールベースの短縮、エンジンを前方にマウントしやすく前輪荷重を増やす事が出来るためだろうか?
ただ、1980年代後半、1990年代に入ると新世代Wシリーズのような直立レイアウト、それに近いエストレヤのようなエンジンも登場。但し、直立エンジンの多くはレトロデザイン向けのモデルに採用は留まっている。

性能的なメリットは前述の前傾エンジンの方が大きいのかもしれないが、実用品として考えると、整備性等を考慮すると、直立か軽い前傾のエンジンの方が良いような印象。こういうエンジンはツイン以上では少数派のように見られる。

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