« 定年退職して一ヶ月経過 | トップページ | 自転車を軽く作る »

2025年5月23日 (金)

水冷エンジンの空冷化

二輪のエンジンの歴史を見ると、空冷エンジンが最初にありき。その後、性能向上を目指して水冷化というのが流れ。水冷エンジンの登場過渡期には、そういうエンジンは少なくなかった。ヤマハのRD250/350/400からのRZ250/350であるとか、スズキのRG250EからのRG250ガンマ、カワサキのAR50/80からのKSR50/80だったりする。エンジンの冷却方式が水冷が一般となってからは水冷ありきで生まれてきている。

しかし、水冷エンジンからの回帰で空冷化して生まれたエンジンも存在する。
水冷エンジンをベースに空冷化されるものの先駆けといえば、カワサキのゼファー1100だろう。これは、元祖クルーザーモデルといえるZ1300ボエジャーの後継機であるZ1200ボエジャーの水冷直4エンジンを空冷化して生まれている。興味深いのは水冷で1200ccだった排気量が1100ccとダウンしていること。
その次に登場したのがホンダのCB1100系のモデル。こちらも水冷機であるCB1300のエンジンをベースに空冷化しており、同じく水冷では1300ccだった排気量が1100ccにダウンしている。

時代的に空冷エンジンをゼロから新規設計するのはコスト的に見合わなかったのかもしれない。ゼファー1100もCB1100も大排気量空冷マルチとして基調な存在ではあるけれど、大きな排気量の水冷エンジンをベースにしたためか、空冷化して生まれたエンジンといっても、以前のZ1/Z2~Z1000J系エンジン、或いはCB750/900F系のエンジンに比べると、外見的にもずんぐりしていて鈍重に見えるのが興味深いところ。

これから、単気筒なら兎も角、コストの掛かる多気筒エンジンが空冷として新規設計で生まれる事は無いかも知れない。

|

« 定年退職して一ヶ月経過 | トップページ | 自転車を軽く作る »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 定年退職して一ヶ月経過 | トップページ | 自転車を軽く作る »